僕のレクイエム

しばらくは運動してダイエットに励みます。釣りは引退しました!
心霊大好き。

怪物

東日本大震災の3・11は衝撃を受けました。


その年の年末

仲間と復興を兼ねて某湖へボート釣りに出掛けました

狙いはブラックバス


その日は一日曇りの予報でした

到着時の気温はマイナス4度でしたが

出船時はマイナス1度と気温が上昇した


毎年来ているので仲間も僕も勝手知ってる釣場

各々が思い思いの場所へ


僕の少し前に釣ウマのA君が湖岸を攻めていた

少ししたらA君から名前を呼ばれた「僕さん!」


Aとは良く釣に行ってるので呼び方で感ずいた

『見つけちゃいけないもの見つけたな』と聞き返した

Aは「どうしてわかったんですか?」と聞いてくる

「声の感じでわかったし、普段そんな声のかけ方しないだろ」と僕

「あれ見てください」とAが指さす方向を見る

死体は片腕が水上に出てシャローに浮いていた


子供か女性かな?という印象

「どうします?」と聞いてくるA

「どうするって警察呼ばないと」と僕

「やっぱそうですよね」と少し残念そうなA

釣り始め間もないし気持ちはわかる


警察に電話した

死体が漂着している個所は深いブッシュで覆われているので

徒歩で近づく事は出来ないからボートで来るよう警察へお願いした


死体が風で流されないよう死体近くで待っていた

急に雪が降り出した

今日は曇りのはず

気温もグングン下がりだす

やがて雪はボートに僕に釣り具に積もりだす

全てが雪で真っ白に


1時間近く経って警察がやってきた

山奥だししょうがない


死体の位置を説明したら

「こっちにひっぱってもらえる?」と警察

集まっていた仲間は全員声を失った

「言ってる意味がわかんないんだけど?」僕が聞き返す

「ボート無いから死体を引っ張ってきてほしい」

「ふ、ふざけるなー!そんな事出来るわけないだろ」切れた僕

「やっぱそうだよね、ちょっと待ってて」と警察


それからボートを待つ間30分程お互い離れているので大声で事情聴取


「発見者2人(Aと僕)はボート乗り場にいる警官と話してくれ」

と言われてボート乗り場に向かった


事情聴取が終わった頃

仲間が皆戻ってきた

死体は1週間前にダムで飛び込んだ女性だったそうだ

(ダムの監視カメラ映像に飛び込みが映っており警察へ通報されていた)


結局午前中は事情聴取やら吹雪やらでテンション下がり車で暖をとった

午後になり雪も止み

予報通りの曇りになった


午前とは変えて陽が当たる方向へ向かった

稀に雲間から陽が射しこみ身体が温まった


そんな時背後に猛烈な気配が!

振りかえると200m先の湖岸に体長10m程の

怪物が!(木と比較して10mと推測)

「いるわけないよな」ともう一度振り返ったら

いました!ジャミラのような容姿をした怪物

「あっ、おれもうだめだ」と頭の中で思った


次に振り返った時は居なくなっていたが

死体発見~吹雪の中での拘束

が原因で頭がおかしくなったと判断し

釣を止めて車に戻った


仲間に怪物の事を話したら笑われた